巫女さん細腕繁盛記(すたじお緑茶)


「え、神社って潰れるの…?」
「潰れる……事も、あります」
 現在日本は未曾有の大不景気。学校出ても職がない。しかし主人公はそんな事なぞドコ吹く風。
「だって俺ん家、神社だし。神職の資格も持ってるし。絶対、食いっぱぐれる心配ないもんな」
 とか何とか言いつつのびのびと夏休みを満喫しようとしていたら。
「東京で修行してみませんか?」


 にっこり笑顔の両親に、言い包められて来てみれば、東京とは名ばかりの、何ともひなびた田舎町。
 しかも修業先の加賀見神社は、経営難で青息吐息。10年に一度の「大鎮魂祭(おおしずめのまつり)」を控えた大事なこの時期に、金ない、暇ない、人手がない。しかも宮司は行方不明。
 神社の一人娘にして「幼馴染みの香奈恵ちゃん」に、お願いされた主人公。渋々宮司代理を勤める事になるのだが。
 なるほど、確かに面倒くさいし大変だ。けれど、可愛いあの子と一緒にわたわたするのも悪かない。お祭りってのは、ただ見てるだけより自分で準備する方が楽しいものなのだな……。


「え、妖怪?」
「もしかして、俺に退治しろとか言いますか……マジですかっ?」
 がんばれ、負けるな、宮司代理。可愛い巫女さんもついてるぞ!
 幼馴染み。妹みたいな女の子。天然天災ドジ娘、金髪美少女にお姉様、自称完璧謎の美女。
 巫女さん姿もきりりと艶やかな、ヒロイン達は全部で六人。祭りが終わったその夜に、隣に居るのは果たしてどの娘?


 そして……。
 主人公はどうなるのか…。


 …↑の『ストーリー紹介』(メーカーページから転載)見ていて、正直面白そうではなかったのですが、シンフォニック=レイン,3daysと鬱ゲー、スプラッタとテンション下がるのばかりやっていたので、だるあまという評判を聞いて購入。
 購入して驚いたのですが、結構まともに面白かったです。(というか、完全クリアしたゲームは久しぶり)
 いや、↑のストーリー紹介見る限り、主人公が単なる苦労知らずの馬鹿だと思っていたので…普通に貧乏大学生的な価値観の持ち主でした。
 ADVのストーリーは


 シナリオが終始どこか緩んだ雰囲気(悪ボス戦とかラスボス戦とかも)で進行しますので、これを悪ふざけが過ぎると取るかのんびりと取るかで評価が真っ二つに割れるでしょうねぇ。
 個人的にはオススメですが、「エロゲ買うのは年に1〜2本の話題作のみ」なんて人は回避対象かも。どちらかというと雰囲気ゲーなので、価格対効果なんて単語を持ち出す人も除外対象でしょうねぇ。