へうげもの (1) (山田芳裕)

KZA2006-05-20


へうげ→ひょうげ【剽軽】ふざけおどけること。(広辞苑より)
群雄割拠、下剋上の戦国時代。
立身出世を目指しながら、茶の湯と物欲に魂を奪われた男がいた。
織田信長の家臣・古田左介(ふるたさすけ)。
天才・信長から壮大な世界性を、茶聖・千宗易(利休)から深遠な精神性を学び、「へうげもの」への道をひた走る。
生か死か、武か数奇か。それが問題だ!!

デカスロン』も『ジャイアント』も傑作ですが、この作品もまた面白い。
つか、古田左介なんてドマイナー日本史人物だされても…とか思いつつ読み始めたら、武人として大成を望みつつも茶器一つで相手の総大将の首を諦めたりする主人公の駄目好奇者っぷりに笑うしかなかったり。

この作者お得意の大ゴマ&見開き&遠近感無視の作画も相変わらずの絶品で、やっぱり面白いものを描く人だなぁと。


ただ、残念なのは、一般的にはドマイナーなのでしょうが、後々の茶人大名としてちゃんと日本史には名が残っている人が主役と言うこと。
個人的には主人公の進む方向がわからないのをみて楽しむ漫画だと思っているので、史実を読んだらもろにネタバレなのがねぇ。
……読んじゃったよ。orz。