幻想水滸伝Ⅲ-運命の継承者-(1)〜(11) (志水アキ)


どうも良い評判を聞かなかったので幻想水滸伝Ⅲ,Ⅳはスルーしていたのですが、それでもⅠ,Ⅱは傑作だったわけで、常々プレイしようかどうかと悩んでいたのですが、漫画版がまともな出来だというのを聞いて読破。
 
……まぁ、とっても幻想水滸伝っぽいというか。
序盤の戦争で主人公が負けまくるのがストレス溜まるよなぁ。
(パターンとして、主人公組織がどこか大組織と敵対→殲滅される→絶体絶命→真の紋章発見→イヤボーン)
 
ゲーム原作のマンガとしては、ゲームのことを知らなくてもちゃんと起承転結が分かるようになっているので、結構出来が良いんですが、問題はトリプル主人公制。
  
このご一行。
原作ゲームも、主人公三人がバラバラに序盤を進め、中盤で本拠地確保&合流って流れになっていたらしいので不可避の部分なんだろうけど、おかげで話の舞台が飛ぶ飛ぶ。
更に、軍記物のワリには少年が真の紋章を継承するのが5巻と非常に遅く、それまで少年は実質無力。
しかも、合流したときにはそれぞれの主人公を中心に勢力……って言うか、関係図が出来上がっているので、そこら辺の摺り合わせしないまま最後まで行っちゃったというか、たまたま最終決戦場が同じ場所になっただけっていうか……。
まぁ、確かにⅠ,Ⅱよりは面白くないな。こりゃ。(Ⅰ,Ⅱは共に古典的なシチュエーションを古典的に表現したから傑作になっているので、逆説的に別の構成で話を作らないとⅠ,Ⅱと同じものが出来上がるからなぁ)
108星と言う、他のRPGと比べて膨大な人数とそのストーリーを織り込んで話を作らなくてはならないが為に、逆に話が画一的になっちゃうのがこの手の宿命だよなぁ。
(登場人物が増えると、話の分岐点が多くなって広がりが出るかと思いきや、逆にどんどん狭くなっていくんだよね……)
 
まぁ、ゲーム版をやっていない身で読んでみたら、途中で投げ出さずに一気に読めたのでわざわざクリアするほどじゃないけどどんなストーリーか気になるってひとは読んでみても良いかも。ゲームクリアするよりも時間かからないし。
 
追記。
ゲームやっていない理由はたぶん、のポリゴンモデルがあんまり萌えなかったからってだけだと思うんだけどな。