俺たちに翼はない 〜Prelude〜 (日下皓)


様々な人が集う大都市「柳木原」(やなぎはら)。
この街では、白い空の下、誰かのありふれた物語が生まれている。
冬の季節、そんな柳木原で悩める若者たちの恋物語と群像劇。

今までの流れ。
 
俺たちに翼はない』に興味が。
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だけどどんな話だっけ? Prelude? 本編とは違う外伝なの? 製品版から序章だけ切り取った有料体験版なの??
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それは舞い散る桜のように』のスタッフと聞く。
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興味はあるんだけど積んでるゲームが多すぎるしなぁ。丁度、漫画版があったのでこれで初期設定だけでも確認するか。
書いている人もNavel御用達の日下皓だし。
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←今ここ。
 
 
いや、ホントびっくりだよ。
読み終わってから、ホントに日本語で書かれているよね?と思わず再確認しちゃった挙げ句、自分の脳内が急性健忘症になった不安すら起きるわけですが。
面白いとか面白くないとか、内容があるとか無いとかじゃなくて純粋にワケがわからねぇ。
同じ作者の漫画は全部持っているけど、こんなことはなかったので、いったいどんなタイミングが合えばこんなモノが出来上がるのか逆にすっげぇ興味が沸いてくるわ。
個人的には、
1.漫画作者自体がシナリオを知らされていない(全体の流れの中の一シーンだけ切り出したシナリオで書いているので登場人物に深み(行動原理)がない)
2.連載誌が連載誌(コンプエース)なので、どうしても一話ブツ切りの話になる。
 一話ブツ切り(1エピソードもの)は登場人物の背景を読者に説明している暇がないので「行間を読ませる」ようにしなくてはならないが、
 1.の問題点により、作者自身が全貌を知らないので行間を著すことができない。
3.作品全体としては「舞台は共有、主人公は毎回変更の群像もの」(少女漫画の読み切り集などで、舞台の学校は同じだけど主人公が話ごとに違うものを想像するといいかも)なのでしょうが、
 この単行本では主人公の切り替えにメリハリが無く、どこに視点を置いていいものかやたらと解りにくい。
1.2.3.が奇跡的なバランスで絡み合った結果、確かに日本語で書かれている漫画なのに、読んでいて全然話の流れが解らないことになっています。
一コマずつ全然別の漫画家がネームを切ってリレー漫画を作り、、それを一人が清書するとこんな感じの漫画になるのかなぁ。