黒博物館 スプリンガルド (藤田和日郎)


1837年、大英帝国の首都ロンドンに、女性ばかりを狙って悪戯をする犯罪者が現れた。
脚に「バネ足」を仕込み高く跳び上がり、目と口を光らせ、奇怪な声で笑う怪人物は、イギリス国民から「バネ足ジャック」と呼ばれ恐れられた。
しかし、1838年春、犯人 は逮捕されることなくその姿を消した。
それから3年後の1841年、再び姿を現した「バネ足ジャック」は、悪戯ばかりでなく女性を殺害する殺人鬼となっていたのだが……。
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かーなーりー昔の怪奇小説風の作風で突き抜けた作品。
藤田はホントにこのテの漫画が好きだなぁ。
うしおととらを連載している間も、こういう怪奇風漫画の読み切りを何作も描いていますし。
 
からくりサーカスの最後の方のあまりのぐだぐだッぷりにもう駄目かなぁとすら思っていた藤田和日郎ですが、『邪眼は月輪に飛ぶ』に引き続き今回もおもしれぇ。
しかし、この2作を見るに、からくりの終盤のアレはもう藤田の作風と少年漫画雑誌という雑誌形態が全く合わなくなってきたのを無理矢理連載していたからかなぁと思えますな。
(まぁ、うまく藤田氏と雑誌の間を取り持っていた編集さんが急逝してしまったのがちぐはぐになってきた原因だと思いますが)